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一血卍傑
二度目の夜を駆ける 七話「畿内-肆-」
「オレはどうすりゃいい」 「カグツチさんにはこの洞窟全体を落としてもらいます」 「判った。けどよ、手筈は?」 「火の神様なんでしょ? 前に私たちを襲ったみたいにグアーって」 「丸投げじゃねぇか!」 大声を出すので急いで口を塞いだ。むがむがし...
2024年1月3日
一血卍傑
二度目の夜を駆ける 七話「畿内-参-」
「め、めいふ……?」 六傑ということは、あと一人いるはずだ。どこかに潜んで……いや、もしかして。 「イザナミさんがもう一人の六傑……」 「御名答」 スーツ姿の僧が小さく頷いた。 「イザナミ様が我々の長であらせられます」 「でもイザナミさんは既に...
2024年1月3日
一血卍傑
おさけのはなし
「あー酒のみてー」 と、スクナヒコ。 「どうした相棒。随分干上がってるみたいだな」 応えたのは相棒こと親友のオオクニヌシ。 「丁度いい、奢ってくれねぇ?」 「やめておく。俺の財布が干上がる。だがどうした。酒屋を始めてから酒代が...
2023年12月31日
一血卍傑
二度目の夜を駆ける 七話「畿内-弐-」
「ヌラリヒョンさん! 判りましたよ!」 目の周りに大きな隈のある青年が、宿から出てきたヌラリヒョンを呼んだ。ヌラリヒョンは宿の主人に礼を言うと、青年を連れて人混みに紛れた。 「……で、間抜けな面した子供が二人の物売りに連れられてたって。結...
2023年12月27日
一血卍傑
二度目の夜を駆ける 七話「畿内-壱-」
1 「ご要望の物、急いで仕入れましたよ」 月明かりに照らされるは黒の塊。目を凝らすとほっそりとした黒の着物が立っていて、両手で鎧通《》をモモタロウへと差し出していた。 鎧通《》とは身幅が狭く、刃が厚い、頑丈な短刀のことを指す。敵の...
2023年12月27日
一血卍傑
二度目の夜を駆ける 六話「尾張」
1 「いやはや、すっかり時のひとだな」 湿っぽさを多分に含んだ声が新緑の中に響いた。六月に入った途端、植物たちの成長スピードが上がり、たった一日で景色が様変わりする。しかしながら、流れていく景観の美しさに心を奪われる余裕はなかった。...
2023年12月27日
一血卍傑
二度目の夜を駆ける 五話「富士山-参-」
「……噴火した…………」 ようやく発した言葉はそんなものだった。 モモタロウくんは当然、ヌラリヒョンさんまでもが目を見開いて赤く染まる空を見つめていた。 もっと黒煙がもくもくと溢れてくるものだと思っていたのだが、まさか天に向かって真っ直ぐ火...
2023年12月27日
一血卍傑
二度目の夜を駆ける 五話「富士山-弐-」
「返して! 私の身体を返して下さい!! 姉様!!」 桃色の髪を乱した仮面の女性がコケムスメさんに叫んだ。 「サクヤちゃん……」 コケムスメ……いいや、”イワナガヒメ”さんは岩山から飛び降りた。 「あのね」と言いながら顔を伏せ、もじもじと両手...
2023年12月25日
一血卍傑
二度目の夜を駆ける 五話「富士山-壱-」
私、生まれて初めて、舎弟ができました────。 「ヌラリヒョンさん! 従者ってどう扱えば良いんですか!?」 天気の良い昼下がり、三島宿の飯屋。 遠野を実質治めている大妖怪に意見を求めた。 ヌラリヒョンさんはちらりと私の舎弟(?)を見やり...
2023年12月22日
一血卍傑
二度目の夜を駆ける 四話「東海道-弐-」
「一つ、条件がある」 ヌラリヒョンさんの言葉に私は息を呑んだ。 そう都合良くいくわけないかと姿勢を正して次の言葉を待った。 「今回の件、儂は一切の手を貸さぬ」 拍子抜けした。そりゃそうだろう。 ヌラリヒョンさんはあれだけモモタロウくん...
2023年12月22日
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